パーソナルジム・整体の縦型広告の台本|体験予約につなげる30秒【全文公開】
2026/8/3

はじめに
パーソナルジムや整体の広告は、体型の変化を見せる形式が定番です。しかしこの手法には、表現上の制約と、そもそも予約につながりにくいという2つの問題があります。
この記事では、変化の見せ方に頼らずに体験予約につなげる30秒の台本を全文公開します。
表現上の前提
先に整理しておきます。
体型のビフォーアフターは、条件次第で問題になります。 効果には個人差があり、誰でも同じ結果が出るかのように見せると、実際のものより著しく優良だと誤認させる表示にあたるおそれがあります。使用する場合は、期間・取り組んだ内容・個人差がある旨の明示が必要です。
整体・接骨院では、施術内容によって扱いが変わります。 医業類似行為にあたる範囲では、あん摩マツサージ指圧師等に関する法律による広告規制の対象となり、症状の改善効果を標榜できる範囲が限られます。柔道整復や鍼灸を含む場合はさらに条件が加わります。
個別の判断は業態と施術内容によって変わるため、実際の制作では専門家に確認してください。 この記事は構成の考え方を扱います。
そのうえで実務的な話をすると、変化を見せる広告は同業他社と横並びになるという問題もあります。同じ構図の写真が並ぶ中では、区別されません。
変化の代わりに何を見せるか
体験予約に至らない理由から逆算します。予約されない理由は「効果を疑っているから」ではありません。多くは次の3つです。
1. 何をされるか分からない
初回に何が行われるのか、どのくらいの時間か、何を持っていけばいいのか。分からないものには申し込めません。
2. 続けられる気がしない
過去に挫折した経験がある人ほど、また同じことになると予測します。
3. 強く売り込まれそう
体験に行ったら契約を迫られる。この予測が、体験の申し込みを止めています。
この3つに答える構成にします。効果を主張するより予約に近い位置にあり、しかも事実の説明だけで作れるため、表現上のリスクも低くなります。
【全文公開】ジム・整体の縦型30秒の台本
体験予約を目的とした構成です。
時間 | 画 | セリフ・テロップ | 設計意図 |
|---|---|---|---|
0–3秒 | 自宅。ソファに座った人物が、スマホでジムの予約画面を開いて閉じる。店舗も器具も映さない | テロップ(大)「三度目の、閉じるだけ」 | 店舗の映像から入ると広告と判断される。申し込めない側の行動から入り、当事者性を作る |
3–8秒 | 同じ人物。クローゼットに眠るウェア、使っていない器具が一瞬映る | テロップ「どうせ、また続かない」 | 予約されない本当の理由の言語化。効果への疑いではなく、自分への疑い。ここを当てると以降が読まれる |
8–14秒 | トレーナーが正面を向いて話す。店内の自然光。カメラは目線の高さ | トレーナー「体験では、まず今の状態を確認して、無理のない範囲を一緒に決めます」 | 不安への直接の応答。効果を主張せず、対応の方針を述べる形にする |
14–20秒 | 体験の流れを3カットで。カウンセリング → 実際に動いている様子 → 次回について話している場面 | テロップ「体験は◯分/動きやすい服装のみ/手ぶらOK」 | 未知を減らす。所要時間と持ち物は、申し込み前に最も知りたい情報 |
20–26秒 | トレーナーとスタッフ。店舗の外観を短く | テロップ「体験当日の勧誘はいたしません/◯◯駅から徒歩◯分」 | 3つ目の不安への回答。ここが効く。ただし実際に守れる場合のみ記載する |
26–30秒 | 予約導線を画面に固定表示 | テロップ「体験のご予約はプロフィールから」 | CTAは1つ。電話とWebを並べない |
※時間・条件・アクセスは記入例です。記載した内容は必ず実際の運用と一致させてください。 勧誘しないと表示して実際に勧誘した場合、表示と実態の不一致になります。
各ブロックの意図
0–3秒で店舗を映さない。 器具の並んだ店内や、トレーニング中の映像から始まると、視聴者は広告と判断して離れます。「予約画面を閉じる」という行動は、申し込めていない人が自分でやっていることです。
3–8秒で自分への疑いを言葉にする。 予約しない理由は、効果を疑っているからではなく「自分が続かない」と思っているからです。ここを店側から先に言うと、責められない場所として認識されます。
8–14秒で効果を語らない。 「痩せます」「治ります」は使えない、あるいは条件が必要な表現です。代わりに述べるのは進め方です。「無理のない範囲を一緒に決める」は、直前の「続かない」への回答としても機能します。
14–20秒で体験の中身を見せる。 所要時間・服装・持ち物は、申し込み前の検索で最も多く調べられる情報です。動画内で答えると、調べる手間を挟まずに予約に進めます。
20–26秒が最も効きます。 「当日の勧誘はしない」は、体験予約を止めている最大の要因への直接の回答です。他社がほとんど書いていません。ただし守れる場合に限ります。 実際と違えば、来店後の信頼を失うだけでなく表示上の問題にもなります。
26–30秒はCTA1つ。 電話とWeb予約を並べると選択が発生します。
構成の考え方そのものは [通販式ダイレクトレスポンス台本の型] で解説しています。
型を変えたパターン
同じ商材でも、別の型で作れます。
トレーナーが一人で話す形式(talking head型)
「続かない人がやっている共通点」など、役立つ話を1つだけ話す構成です。撮影が1カットで済み、量産に向きます。店舗の宣伝を混ぜず、話の内容だけで完結させるほうが伸びます。
通っている人の日常を追う形式(ドラマ型)
効果ではなく、生活の中に組み込まれた様子を描きます。体験談として効果を語らせると規制の対象になりますが、通っている場面の描写自体は問題になりません。組み方は [【全文公開】縦型30秒の台本|ショートドラマ型] を参照してください。
やりがちな失敗
トレーニング中の映像から始める
広告の合図として処理されます。冒頭は視聴者側の日常から入ります。
体型の変化を主役にする
同業他社と横並びになるうえ、条件を満たさない見せ方は表示上の問題になります。
設備と資格を並べる
マシンの種類や保有資格は、判断できない人には価値が伝わりません。
料金プランを全部見せる
30秒に複数プランを詰めると、比較が始まって決断が止まります。体験の条件だけに絞ります。
CTAを電話とWebで2つ置く
1つに絞ります。
構成上の抜けは [売れない縦型広告に共通する構成の抜け5つ] にまとめています。
まとめ
予約されない理由は、効果への疑いではなく「続かない」と「勧誘されそう」
冒頭は店舗ではなく、申し込めていない側の行動から
効果ではなく進め方を述べる
所要時間・服装・持ち物を動画内で answered する
「当日の勧誘なし」は効くが、守れる場合のみ書く
CTAは1つ
変化を見せる広告は他社もやっています。不安に答える広告は、まだ多くありません。
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監修:Pinmov ディレクター 三上渉吾(地上波テレビ通販 6年)