縦型広告のシリーズ設計|Part1〜Nに分けるときの台本の切り方
2026/8/3

はじめに
縦型広告は1本で完結させる必要がありません。1本目の終盤に「続きが気になる引き」を置き、Part1・Part2と分けて配信する設計が取れます。
ただし分ければ効くというものではありません。 切る位置を間違えると、1本目だけ見られて終わります。この記事では、分けるべきケースの判断と、実際にどこで切るかを扱います。
そもそも分けるべきか
先に判断基準を出します。
分けたほうがいいケース
説明すべきことが多く、30秒に収めると全部が薄くなる
冒頭で強い引きを作れる(結果や結論を後半に置ける)
同じ撮影から複数本ぶんの素材が取れる
継続的に配信する前提がある
1本完結にすべきケース
単発で配信し、次を出す予定がない
内容が短く、分けると1本あたりが薄くなる
獲得が目的で、1本の中でオファーまで到達させたい
初回の接触で、続きを見る動機が作れない商材
判断の要点は「2本目を見る理由が作れるか」です。 これが作れないなら、分けずに1本で完結させたほうが確実です。
分けるときの構造
シリーズは「同じ話を切った」のではなく、1本ごとに完結感を持たせつつ、次への引きを残す構造にします。
1本完結 | シリーズ | |
|---|---|---|
終わり方 | オファーとCTAで閉じる | 結論の手前で切る/次の予告で閉じる |
1本の役割 | 認知から獲得まで | 前半=関心、後半=獲得 |
CTA | 毎回オファーへ | 前半は「続きを見る」、後半でオファー |
見られ方 | 単発 | 1本目を見た人が2本目に進む |
前半のCTAをオファーにしないのが要点です。まだ関心の段階でオファーを出すと、そこで判断されて終わります。前半は「続きが見たい」まで運びます。
どこで切るか|3つの切り方
1. 結論の手前で切る
最も使いやすい形です。検証型と相性が良く、答えが出る直前で終わります。
Part1:条件を揃えて始める → 途中まで進む → 「結果は次で」
Part2:冒頭で前回の要約 → 結果 → オファー → CTA
注意点は、引っ張りすぎないことです。 何も分からないまま終わると、続きを見る前に不信が来ます。1本目の中で小さな答えを1つ渡し、大きな答えを次に残すのが正しい形です。
2. 場面で切る
ドラマ型と相性が良い形です。物語の転換点で終わります。
Part1:日常の失敗 → 感情のピーク → 転機が起きる直前で終わる
Part2:転機 → 変化 → 冒頭の回収 → オファー → CTA
切る位置は「何かが起きた直後」です。 起きる前で切ると、何の話か分からないまま終わります。
3. 項目で切る
一人語りや解説型と相性が良い形です。数を先に宣言します。
Part1:「◯◯する人がやっている3つのこと」→ 1つ目を話す
Part2:2つ目
Part3:3つ目 → オファー → CTA
冒頭で総数を宣言するのが要点です。 3つあると分かっているから、続きを探されます。宣言しないと、単発の投稿として処理されます。
【台本例】結論の手前で切る(検証型・2本構成)
架空商材「7bowls(冷凍宅配ミール)」で作ります。
Part1(30秒)
時間 | 画 | セリフ・テロップ | 設計意図 |
|---|---|---|---|
0–3秒 | 上下分割。上:空のフライパン。下:冷凍パック | テロップ「仕事終わりの夜、どっちが先に食べられる?」 | 答え合わせを待たせる形で開始 |
3–8秒 | 上下同時に開始 | テロップ「同じ21時スタート」 | 条件を揃えたことを明示 |
8–20秒 | 分割のまま進行。経過時間を画面に表示し続ける | テロップ(画面隅)経過時間 | 実測を見せる。ここで小さな答え(手間の差)は伝わる |
20–26秒 | 片方が完成に近づく。もう片方はまだ途中 | テロップ「この時点で、差がついています」 | 小さな答えを1つ渡す。完全に引っ張らない |
26–30秒 | 両方が映った状態で止める | テロップ「結果は、次の動画で」 | 大きな答えを次に残す。ここではオファーを出さない |
Part2(30秒)
時間 | 画 | セリフ・テロップ | 設計意図 |
|---|---|---|---|
0–3秒 | Part1の分割画面を一瞬だけ再掲 | テロップ「前回の続き」 | 前提を3秒で回収する。見ていない人にも状況が分かる |
3–10秒 | 下側が完成。湯気の立つ一皿 | テロップ「レンジ5分/7品目」 | 結果を出す。数字は画面に置く |
10–18秒 | 上側はまだ調理中。洗い物が溜まっている | テロップ「片付けまで入れると、差はもっと開きます」 | 差を別の角度で補強する |
18–24秒 | 食べている場面。表情が緩む | テロップ「作らない日があっていい」 | 結論を優劣ではなく選択肢として提示 |
24–30秒 | 商品を正面で1カット。条件を固定表示 | テロップ「初回7食セット/いつでもスキップOK」→「プロフィールから」 | ここで初めてオファーとCTA |
※7bowlsは説明用の架空商材です。
Part2の冒頭に前提を置く
見落とされやすい点です。2本目から見る人がいます。
配信面では1本目を見ていない人にも2本目が届きます。前提を知らない状態で始まると、意味が分からないまま離脱します。冒頭3秒で前回を要約するカットを必ず入れます。
これは1本目を見た人にとっても、記憶を戻す役割になります。
8本作る場合の配分
制作を発注する側の視点で、8本をどう配分するかの例です。
構成 | 内訳 | 狙い |
|---|---|---|
単発8本 | 訴求違い8パターン | どの訴求が効くかを広く試す |
2本×4シリーズ | 4テーマを前後編で | 訴求を絞り、深く見せる |
単発4本+2本×2 | 併用 | 試しながら、当たったテーマを深掘る |
最初から全部をシリーズにするのは勧めません。 どの訴求が効くか分からない段階でシリーズを組むと、外れたテーマに2本使うことになります。単発で試して、反応があったテーマをシリーズ化するほうが無駄が出ません。
型ごとの台本は [【全文公開】縦型30秒の台本|通販式DR型]、[【全文公開】縦型30秒の台本|ショートドラマ型]、[【全文公開】縦型30秒の台本|検証・比較型] で公開しています。
やりがちな失敗
引っ張るだけで何も渡さない
1本目で何も分からないと、続きを見る前に不信が来ます。小さな答えを1つ渡します。
前半でオファーを出す
関心の段階で判断されて終わります。前半のCTAは「続きを見る」に留めます。
Part2に前提を置かない
2本目から見る人が離脱します。冒頭3秒で要約します。
分ける必要のない内容を分ける
1本あたりが薄くなり、どちらも中途半端になります。30秒に収まる内容は分けません。
間隔を空けすぎる
2本目が出るまでに時間が空くと、1本目を見た人が離れます。配信計画を先に決めます。
構成上の抜けは [売れない縦型広告に共通する構成の抜け5つ] にまとめています。
まとめ
分ける判断基準は「2本目を見る理由が作れるか」
切り方は3つ。結論の手前/場面/項目
1本目で小さな答えを1つ渡し、大きな答えを次に残す
前半のCTAはオファーではなく「続きを見る」
Part2の冒頭3秒に前提を置く
単発で試してから、当たったテーマをシリーズ化する
分けること自体が目的にならないよう、1本完結との使い分けを先に決めてください。
Pinmovの料金プランは全て公開しています。制作した動画は制作実績でご覧いただけます。
Pinmovでは、動画URLを送っていただくだけの
「30分無料構成診断」を行っています。
冒頭2秒・訴求・CTA・オファーの見せ方を、
地上波テレビ通販の構成基準で見て、改善点をお返しします。
https://pinmov.jp
監修:Pinmov ディレクター 三上渉吾(地上波テレビ通販 6年)