はじめに
一人が「この商品は良い」と言うより、複数の人が同じことを言うほうが信じられます。これが社会的証明と呼ばれる心理現象です。この記事では、複数人の本音をつないで広告らしさを消す「疑似インタビュー・街頭の声型」の台本を全文公開します。
この記事でわかること
・複数の一致が一人の推薦より信じられる理由
・ステマ規制で問題になる構成・ならない構成
・素材の集め方と、30秒台本(全文)
【この記事の執筆・監修】
Pinmov ディレクター 三上 渉吾
地上波テレビ通販番組で6年間「売れる台本」を作り続けてきたプロフェッショナル。映像の綺麗さではなく、視聴者の行動を引き出しCPA(採用・獲得単価)を確実に下げるためのダイレクトレスポンス構成に特化。
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この型が効く理由
通常の広告は「売り手が視聴者に薦める」構図です。視聴者はその構図を知っているので、最初から身構えます。
疑似インタビュー型では、質問に答える複数人のやり取りを視聴者が傍から見る形になります。売り手の顔が見えないため、警戒が働きにくくなります。
さらに、複数の人が同じ方向の答えを出すと、視聴者は個人の意見ではなく「傾向」として受け取ります。一人の強い推薦より、複数の一致のほうが信じられるのはこの理由です。
新PASONA×UGC型が「一人の使用者の主観」を見せる型だとすれば、この型は「複数の声の一致」を見せる型です。
表示上の前提(最重要)
広告らしさを消すことと、広告であることを隠すことは別です。
商品の提供や報酬を受けて投稿する場合、広告であることが一般の消費者に明瞭に分かる表示が必要です。表示は動画の冒頭に置き、一見して判別できる形にします。
また、演者に実際の使用者を演じさせる構成は、ステルスマーケティングとして景品表示法上の不当表示にあたるおそれがあります。
表示上の問題になりにくい構成
実際の使用者・顧客に出演してもらった映像
商品と関係のない一般的な質問に答えてもらう構成
演者が演じていることが明らかなコント・再現構成
表示上の問題になりやすい構成
演者に使用者であるかのように語らせる
実際には使っていない人に使用感を述べさせる
第三者の自主的な感想であるかのように見せる
実務上、自社の縦型広告では実際の使用者・顧客に出演してもらうのが最も安全で、最も効く形です。
冒頭の問いの作り方
この型の質問は1本につき1つに絞ります。複数の質問をすると答えがばらけて、一致が作れなくなります。
効果的な質問の条件
誰もが自分の答えを持っている
答えが短く、2〜3秒で言い切れる
商品と関係なく成立する(冒頭で商品名を出さない)
例
「平日の夜ごはん、正直どうしてます?」
「スキンケア、毎日続けられてますか?」
「仕事終わりに一番やりたくないこと、何ですか?」
【全文公開】疑似インタビュー・街頭の声型 30秒の台本
架空の冷凍宅配ミール「7bowls(ナナボウルズ)」を題材にした台本です。
時間 | 画 | セリフ・テロップ | 設計意図 |
|---|---|---|---|
0–3秒 | 質問テロップのみを全画面に。背景は撮影場所の一部が見える程度 | テロップ(大)「平日の夜ごはん、正直どうしてます?」 | 商品も社名も出さない。誰もが答えを持っている質問から入り、視聴者が自分ならどう答えるかを考え始める状態を作る |
3–10秒 | 3人を2〜3秒ずつ。それぞれ別の場所・別の服装。場所が変わることが画で分かるようにする | 1人目「作れてないです、正直」2人目「コンビニが続く週あります」3人目「作る日と諦める日、半々ですね」 | 複数の一致を作る。場所と服装が違うことで「集めた声」として成立させる |
10–14秒 | 1人をアップで残す。少し間を取る | 「ちゃんとしなきゃ、とは思うんですけど」 | 最も刺さる一言をここに置く。3人を並べた後に1人へ寄ることで、そこに重さが出る |
14–22秒 | 商品を手に取っている場面。1カットで通す | テロップ「そういう日に、これを使っている人が多いそうです」1人目「無理な日はこれです」 | 商品の登場。売り手のナレーションではなく、答えた本人の口から出る形にする |
22–26秒 | 食べている場面。表情が緩む | テロップ「7品目・レンジ5分」 | 数字は画面テロップで固定。音声に頼らない |
26–30秒 | 商品を正面で1カット。条件を画面下に固定表示 | テロップ(固定)「初回7食セット/いつでもスキップOK」→「プロフィールから」 | オファーとCTA。定期条件を明記し、CTAは1つに絞る |
※7bowlsは説明用の架空商材です。実際の制作では出演者から使用許諾を得たうえで、広告であることが分かる表示を冒頭に置いてください。
素材の集め方
この型は撮影より素材集めの設計で質が決まります。
質問は1つに絞る
複数質問すると答えがばらけて一致が作れません。
多めに撮る
3人を使うために6〜8人に聞きます。良い一言は狙って出るものではないため、母数で確保します。
言い直しと間を残す
整いすぎた答えは読んでいるように見えます。詰まった部分は残したほうが機能します。
同じ日・同じ場所で全員撮らない
背景が同じだと演出に見えます。日を分ける、場所を変えるだけで印象が変わります。
許諾を先に取る
使用媒体・掲載期間・編集の可否を撮影前に確認します。
やりがちな失敗3つ
1. 演者に使用者を演じさせる
表示上の問題になります。演者を使うなら使用者を演じさせず、商品と関係のない一般論の質問に留めます。
2. 全員が同じ背景で撮られている
街頭の声として作った意味が消えます。日と場所を変えて撮ります。
3. 効果を語らせる
商材によっては規制の対象になります。「美味しい」「便利」「楽になった」など、事実や行動の範囲に留めます。
構成の抜けが成果に与える影響は 売れない縦型広告に共通する構成の抜け5つ で解説しています。
Pinmovの料金プランは全て公開しています。制作した動画は制作実績でご覧いただけます。
まとめ
一人の推薦より複数の一致のほうが信じられる
冒頭は質問だけ。商品も社名も出さない
3人を2〜3秒ずつ、場所と服装を変えて並べる
商品は答えた本人の口から出す
演者に使用者を演じさせない。PR表示は冒頭に明瞭に置く
質は素材集めで決まる。多めに撮る
自社の求人・商品なら、いくらでどんな動画ができる?
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