はじめに
ショートドラマ型の広告は、エンタメとして視聴者を引き込みながら、自然な流れで商品を認知させることができる強力な手法です。本記事では、「前半でドラマ展開を見せ、後半で商品訴求に切り替える」2部構成の台本設計を解説します。この型をマスターすれば、広告の完全視聴率を高め、深い商品理解を促すことが可能になります。
この記事でわかること
・前半ドラマ/後半解説の2部構成の設計
・架空商材7bowlsでの60秒台本サンプル
・切り替わりポイントの離脱をどう防ぐか
【この記事の執筆・監修】
Pinmov ディレクター 三上 渉吾
地上波テレビ通販番組で6年間「売れる台本」を作り続けてきたプロフェッショナル。映像の綺麗さではなく、視聴者の行動を引き出しCPA(採用・獲得単価)を確実に下げるためのダイレクトレスポンス構成に特化。
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1. この型が効く場面(悩み/商材)
TikTokやYouTube Shortsで人気の「ショートドラマ」フォーマットを広告に応用した手法です。一般的な機能説明だけの動画は、ユーザーが「自分には関係ない」と思った瞬間に離脱されます。しかし、ショートドラマは「ストーリーの結末が知りたい」という人間の根源的な欲求を刺激するため、視聴維持率が長くなりやすいという強力なメリットがあります。
効きやすい商材:サービス(アプリ、サブスクリプション)、食品、コンプレックス商材など、使用シーンや「それがあることで生活がどう変わるか」を文脈で伝えたい商材
解決できる悩み:「商品の良さを説明するにはある程度の時間が必要だが、そこまで動画を見てもらえない」「競合が多く、機能訴求だけでは差別化できない」という課題
2. 型の全体像
ショートドラマ広告は、「エンタメ要素」と「セールス要素」を明確に分ける2部構成が基本です。全体で約60秒尺を想定します。
前半戦(0〜30秒):ドラマパート
日常の「あるある」や、ちょっとしたトラブル、人間関係の摩擦などを描き、視聴者をストーリーに没入させます。ここでは商品は「物語のキーアイテム(お助けアイテム)」としてさりげなく登場させるに留めます。
後半戦(30〜60秒):解説パート
ドラマのオチがついた直後、登場人物(またはナレーター)がカメラ目線になり、「先ほどのシーンで使っていたのはコレ!」と、直接的な商品解説に切り替わります。視聴者は前半のドラマですでに感情移入しているため、後半の広告的要素に対する心理的ハードルが下がった状態で説明を聞いてもらえます。
3. 秒数割りの台本設計
秒数 | 構成要素 | 映像・演出の意図 |
|---|---|---|
0–5秒 | フック(事件の発生) | 喧嘩、遅刻、焦りなど、感情が動く強烈なシーンから唐突に始める。視聴者に「何事?」と思わせる |
5–25秒 | 展開(葛藤と解決) | 登場人物が問題に直面し、そこへ「救世主」として商品(またはサービス)がもたらされる |
25–30秒 | オチ(日常への回帰) | 商品のおかげで問題が解決し、登場人物が笑顔になるなど、ストーリーのオチをつける |
30–50秒 | 種明かし・商品解説 | トーンをガラッと変え(例:テロップのデザインを変える、演者がカメラ目線になる)、商品の機能や特徴を解説する |
50–60秒 | オファー・CTA | 「今なら初回〇〇円」「詳しくは下のリンクから」と、具体的な行動を促す |
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4. 架空商材での完成サンプル
冷凍のヘルシー弁当サブスクリプション「7bowls(セブンボウルズ)」を題材にした、60秒のショートドラマ台本です。
商材:冷凍ヘルシー弁当サブスク「7bowls」(架空商材)
ターゲット:毎日残業で帰りが遅く、コンビニ弁当ばかりの生活に罪悪感がある20〜30代
秒数 | 映像(画) | セリフ・テロップ | 意図 |
|---|---|---|---|
0–5秒 | 夜23時。疲れ切った様子の男性が、コンビニ袋を下げて帰宅する | 男の心の声「あーあ、またこんな時間。俺の体、半分コンビニ弁当で出来てるわ…」 | ターゲット層の日常をリアルに描き、激しく共感させる |
5–15秒 | 翌日。同僚とランチ中。同僚がオシャレなボウルを食べている | 男「お前、最近弁当作ってんの?」同僚「これ?レンジで温めただけ。最近話題のやつ。」 | 第三者からの提示という形で、不自然さなく商品を登場させる |
15–25秒 | 同僚からボウルを一口もらう男。目を丸くして驚く | 男「え、うまっ!しかもこれ野菜ゴロゴロ入ってない?」同僚「そう。栄養士監修らしいよ。」 | ドラマの文脈の中で、味と機能の良さを伝える |
25–30秒 | 数日後。男の自宅。笑顔でボウルを温めて食べている | 男の心の声「帰って5分でこのクオリティ。俺の生活、変わったかも。」 | 商品によって生活がどう好転したかを提示し、物語のオチをつける |
30–45秒 | 画面が切り替わり、男がカメラ目線で語りかける(画面に商品ロゴ出現) | 「…というわけで、僕が最近ハマってるのがこの『7bowls』。冷凍庫にストックしておくだけで、いつでもヘルシーなご飯が食べられるんです。」 | ここから広告モードへ転換。ドラマで惹きつけた後なので離脱されにくい |
45–55秒 | 豊富なメニューが次々と映し出される | 「メニューも豊富だから全然飽きないし、何より洗い物が出ないのが最高です。」 | 具体的なメリットを追記する |
55–60秒 | スマホ画面をタップする演出 | 「初回だけお得なセットがあるみたいなので、下のボタンからチェックしてみてください!」 | 明確なCTAで締めくくる |
※7bowlsは説明用の架空商材です。実際の制作では、定期購入の回数条件・解約条件を必ず明記してください。
5. よくある失敗と改善策
悪例1:ドラマパートが長すぎる(オチがこない)
何が起きるか:ストーリー作りに凝りすぎて、商品がなかなか登場しないパターン。エンタメとしては面白いかもしれませんが、広告としての役割を果たす前にスワイプされてしまいます
改善策:長くても20〜30秒以内にはドラマに決着をつけ、商品訴求へ移行するテンポが必要です
悪例2:ドラマの中で露骨な商品スペックを語らせる
何が起きるか:登場人物同士の会話で「この7bowlsは、厚生労働省推奨の栄養素を満たしていてね…」などと不自然な長台詞を言わせてしまうパターン。ドラマのリアリティが一瞬で崩壊します
改善策:ドラマパートでのセリフは「美味しい」「便利」程度の日常会話に留め、詳細な機能や成分の説明は後半の「解説パート」に切り分けてから行います
6. 計測の考え方(どこを見て改善するか)
ショートドラマ型広告の効果検証を行う際は、貴社広告アカウントのインサイトで「動画の切り替わりポイント(30秒前後)の視聴維持率グラフ」を確認してください。実際の数値は、必ず貴社の広告アカウント内で確認してください。
注視すべきは、ドラマパートから解説パートへ切り替わった瞬間の離脱の角度です。後半に入った瞬間に極端な離脱が起きている場合は、前半のドラマで商品への興味・期待値を十分に高めきれていない可能性があります。その場合は、ドラマ内での商品の見せ方を改善するテストを行います。
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まとめ
ショートドラマ型は「ストーリーの続きが見たい」という欲求を使う
前半30秒でドラマを完結させ、後半30秒で商品訴求に切り替える
ドラマパートのセリフは日常会話に留め、スペック説明は後半に分ける
切り替わりポイントの離脱率を貴社アカウントで確認して改善する
ドラマで期待値を作れているかが後半の維持率を決める
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