はじめに
建設・設備業の採用動画を作ることを検討している方、または作ったが応募につながらなかった方へ。この記事では、建設・設備業向けの採用動画30秒の台本を全文公開します。架空の電気工事会社「株式会社アキラ電設」(横浜市・従業員25名)を題材に、各秒数で何を映し何を伝えるか、なぜその順番なのかまで解説します。
この記事でわかること
・建設・設備業の採用で動画が特に効く理由
・30秒台本(全文)と「怒鳴られない」を先に言う理由
・やりがちな失敗3つ
【この記事の執筆・監修】
Pinmov ディレクター 三上 渉吾
地上波テレビ通販番組で6年間「売れる台本」を作り続けてきたプロフェッショナル。映像の綺麗さではなく、視聴者の行動を引き出しCPA(採用・獲得単価)を確実に下げるためのダイレクトレスポンス構成に特化。
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なぜ建設・設備業の採用に動画が特に効くのか
建設・設備業は、求職者の側に「きつい・危険・将来性が不安」というイメージが先行しやすい業種です。実際には、空調・電気・水道といった設備工事は社会インフラを支える安定した仕事であり、資格取得によってキャリアアップの道筋も明確です。しかしテキストと写真だけの求人票では、このギャップが伝わりません。
特に未経験者にとって、「現場で何をするのか」「どんな人と働くのか」「怒鳴られたりしないか」が見えないことは大きな不安材料です。動画はその不安を減らすことができます。
パーソルキャリア株式会社がdoda掲載企業114社で行った実証実験では、動画求人を掲載した場合に求人詳細ページへの遷移率が1.33倍、応募への遷移率が1.30倍になったことが確認されています(出典:パーソルキャリア株式会社 公表データ)。
採用動画全般の構成については 採用動画で応募数が変わる理由|構成の設計で決まること で解説しています。
【全文公開】建設・設備業向け採用動画30秒の台本
架空の電気工事会社「株式会社アキラ電設」(横浜市・従業員25名)を題材にした台本です。
時間 | 画 | セリフ・テロップ | 設計意図 |
|---|---|---|---|
0–3秒 | 現場ではなく、休憩中の職人2人がコーヒーを飲んでいる場面。ヘルメットは脱いでいる。会社名・現場名は映さない | テロップ(大)「電気工事って、体育会系のイメージありますか?」 | 現場映像から始めると「工事会社の宣伝」として処理される。求職者が抱いているネガティブなイメージを先に言い当てる |
3–8秒 | 同じ職人が正面を向いて話す。手持ちカメラ・自然光 | 「確かに、最初は覚えることが多くて大変でした。でも、怒鳴られたことは一度もないですよ」 | ネガティブなイメージへの直接の回答。「怒鳴られない」は建設業の求職者が最も気にしている不安のひとつ |
8–14秒 | 実際の作業場面。配線作業・測定器を使う場面・完成した盤を確認する場面を3カット | テロップ「未経験スタート→2年で2種電工取得」 | 仕事の中身が見えると「自分でもできそうか」を判断しやすくなる。資格取得の実績は画面テロップで固定する |
14–20秒 | 先輩が未経験の新人に説明している場面。怒鳴らず、図面を指さしながら丁寧に教えている | テロップ「最初の1年は、必ず先輩がそばにいます」 | 「怒鳴られそう」「一人でやらされそう」という不安に、画で直接答える |
20–26秒 | 条件を画面に固定表示。制服姿の職人が道具を片付けている場面 | テロップ(固定)「未経験歓迎・資格取得支援あり・週休2日・残業少なめ」 | 求職者が応募を判断するために必要な条件を画面に固定。音声に頼らない |
26–30秒 | 職人2人が並んで笑っている1カット | テロップ「まずは現場見学から」→「プロフィールから」 | CTAは1つ。「応募」より「現場見学」のほうが心理的ハードルが低い |
※株式会社アキラ電設は説明用の架空会社です。実際の制作では、条件・資格取得実績・研修内容は実態に合わせて記載してください。
各ブロックの設計意図
0–3秒で現場を映さない。 重機・足場・工具が並ぶ現場の映像から始まると、「建設会社の広告だ」と判断されて離脱しやすくなります。ヘルメットを脱いで休憩している場面は、現場と分かりつつも威圧感がなく、続きを見る入口として機能します。
3–8秒で「怒鳴られない」を先に言う。 建設・設備業の求職者が最も不安に感じているのは、体力的な負荷よりも「職場の人間関係」「怒鳴られる文化があるのではないか」という点です。これを売り手ではなく働いている本人の言葉で先に答えることで、防御が下がります。
8–14秒で資格取得の実績を出す。 「資格が取れる」という条件は求人票にも書かれていますが、「2年で取得した人がいる」という事実は動画でしか伝わりにくい情報です。数字は画面テロップで固定します。
14–20秒で「教え方」を見せる。 未経験者が最も気にしているのは「一人でやらされないか」「教えてもらえるか」という点です。先輩が丁寧に教えている場面を映すだけで、この不安に直接答えられます。
20–26秒で条件を画面に置く。 週休2日・残業時間・未経験歓迎・資格支援は、応募を判断するための条件です。音声だけで伝えるとミュート視聴者に届きません。
26–30秒のCTAは「現場見学」。 「応募」より決断が小さくなります。建設・設備業では実際に現場や会社の雰囲気を見てから応募する人が多いため、見学を最初の一歩に設定するのは現実的な導線です。
建設・設備業の採用動画でやりがちな失敗3つ
1. 重機や施工実績の映像から始める
竣工した建物・設備の完成写真・重機のダイナミックな映像は、会社のPR動画としては効果的ですが、採用動画の冒頭には適しません。求職者が知りたいのは施工能力ではなく「そこで自分が働けるか」です。
悪い例:大型現場の全景 → 施工実績の一覧 → 「一緒に現場を作りましょう」
直した例:休憩中の職人の会話 → 作業の1カット → 条件の固定表示
2. 「やりがいのある仕事です」で終わる
「社会のインフラを支える、誇りある仕事です」「完成したときの達成感が格別です」は、どの建設会社の求人にも書かれている言葉として処理されます。抽象的なやりがいより、「2年で資格が取れた」「怒鳴られたことがない」という具体的な事実のほうが判断材料になります。
3. 現場の映像だけで職場の人間関係が見えない
施工管理・電気工事の未経験者が最も不安に感じているのは、技術的な難しさよりも人間関係です。現場映像がいくら充実していても、そこで働く人の表情・コミュニケーションが見えないと、応募の決め手になりません。
介護職向けの台本は 【全文公開】採用動画30秒の台本|介護・福祉職向けの構成 で、飲食業向けは 【全文公開】採用動画30秒の台本|飲食・ホールスタッフ向けの構成 で公開しています。
まとめ
冒頭は現場映像ではなく「休憩中の人」から始める
「怒鳴られない」「丁寧に教えてもらえる」を最初に答える
資格取得の実績は数字で画面テロップに固定する
先輩が教えている場面で「職場の人間関係」を見せる
条件は画面テロップで固定し、ミュートでも伝わるようにする
CTAは「現場見学」1つに絞る
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