保育士の採用動画台本|応募につながる構成を秒数ごとに解説
保育
はじめに
保育園の採用動画を作ることを検討している方、または作ったが応募につながらなかった方へ。この記事では、保育士向けの採用動画30秒の台本を全文公開します。架空の保育園「ひだまり保育園」(横浜市・定員60名)を題材に、各秒数で何を映し何を伝えるか、なぜその順番なのかまで解説します。
この記事でわかること
・保育士が応募をためらう3つの理由
・30秒台本(全文)と、条件テロップの置き方
・「子どもの笑顔だけ」で終わらせない構成
【この記事の執筆・監修】
Pinmov ディレクター 三上 渉吾
地上波テレビ通販番組の制作に6年間携わる。専門は、応募や購入につなげる動画の構成。現在はPinmovで、採用動画・広告動画・企業YouTubeの企画と構成を担当。
※テレビ通販の技術で視聴者の行動(CV)を引き出すPinmovのサービス詳細・事例資料は、お問い合わせフォームの内容欄に「資料希望」とご記入いただければお送りします。

なぜ保育士の採用に動画が特に効くのか
保育士は全国的な人手不足が続いている職種です。有資格者でも現場を離れているケースや、職場環境への不安から転職をためらっているケースが多くあります。
求職者が保育士の求人に応募をためらう理由は主に3つです。「激務・残業が多いのではないか」「人間関係が難しいのではないか」「給与が低いのではないか」。テキストの求人票は条件を並べることはできますが、職場の空気・スタッフ同士の関係・子どもとの実際のかかわり方は伝わりません。動画はその部分を補うことができます。
パーソルキャリア株式会社がdoda掲載企業114社で行った実証実験では、動画求人を掲載した場合に求人詳細ページへの遷移率が1.33倍、応募への遷移率が1.30倍になったことが確認されています(出典:パーソルキャリア株式会社 公表データ)。
採用動画全般の構成については 採用動画で応募数が変わる理由|構成の設計で決まること で解説しています。
【全文公開】保育士向け採用動画30秒の台本
架空の保育園「ひだまり保育園」(横浜市・定員60名)を題材にした台本です。
時間 | 画 | セリフ・テロップ | 設計意図 |
|---|---|---|---|
0–3秒 | 保育士が子どもと床に座って絵本を読んでいる場面。園舎・看板は映さない | テロップ(大)「保育士って、残業ばかりのイメージありますか?」 | 園の宣伝ではなく、求職者が抱いているネガティブなイメージを先に言い当てる。最初の3秒で「自分の話だ」と感じさせる |
3–8秒 | 保育士が正面を向いて一人語り。手持ちカメラ・自然光 | 「正直、前の職場はそうでした。でも、ここに来てから定時で帰れる日が増えて」 | 前職を否定せず「ここは違う」を本音で語る。作られた言葉ではなく本人の体験として語らせることで信頼が生まれる |
8–14秒 | 子どもたちと外遊びをしている場面。保育士の表情が自然に笑っている3カット | テロップ「持ち帰り仕事なし・行事の代休あり・残業月◯時間以内」 | 仕事の楽しさを画で見せながら、条件を画面テロップで固定する。楽しそうな場面と条件を同時に見せることで説得力が増す |
14–20秒 | スタッフ3人が昼食をとりながら笑っている場面。子どもたちの声が環境音として入る | テロップ「先輩後輩関係なく、なんでも言いやすい」 | 人間関係の不安への直接の回答。テロップと画の両方で「この職場は話しやすい」を伝える |
20–26秒 | 条件を画面に固定表示 | テロップ(固定)「ブランクOK・週4日〜・産休育休取得実績あり」 | 保育士の求職者が特に気にする条件(ブランク・短時間勤務・育休)を前面に出す |
26–30秒 | 保育士と子どもが手をつないでいる後ろ姿を1カット | テロップ「まずは園見学から」→「プロフィールから」 | CTAは1つ。「応募」より「見学」のほうが心理的ハードルが低い |
※ひだまり保育園は説明用の架空施設です。実際の制作では、条件・残業時間・育休取得実績は実態に合わせて記載してください。
各ブロックの設計意図
0–3秒で園の紹介から始めない。 園舎・子どもたちの集合写真・送迎の様子から始まると「保育園の広告だ」と判断されて離脱しやすくなります。求職者が知りたいのは園の見た目ではなく「自分がそこで働けるか」です。
3–8秒で「前の職場はそうでした」を先に言う。 保育士の転職理由の多くは前職の労働環境への不満です。「うちは残業が少ないです」という一方的な主張より、「前はそうだったが、ここは違った」という一人の体験として語らせるほうが信頼されます。
8–14秒で楽しい場面と条件を同時に見せる。 子どもと関わる場面は採用動画で最も使いやすい素材ですが、楽しさを見せるだけでは応募の決め手になりません。同じタイミングで残業時間・持ち帰り仕事の有無を画面に出すことで、「楽しそう」と「条件が良さそう」が同時に伝わります。
14–20秒でスタッフ同士の場面を見せる。 保育士の離職理由の上位に挙がるのは職場の人間関係です。先輩後輩が自然に話している場面を映すだけで、「この職場は話しやすい」という情報が伝わります。
20–26秒でブランクOKを前面に出す。 保育士資格を持っていても離職している人が多く、「ブランクがあっても大丈夫か」は多くの求職者が持つ不安です。ここを条件として前面に出すと、検討していなかった層にリーチできます。
26–30秒のCTAは「園見学」。 保育園は子どもを預ける場所でもあるため、保護者目線でも職場を確認したいという感覚が求職者にあります。見学を最初の一歩に設定するのは、この業種では特に有効です。
保育士採用動画でやりがちな失敗3つ
1. 子どもの笑顔だけで終わる
子どもと保育士が楽しそうにしている場面は採用動画で最も多く使われる素材ですが、それだけでは求職者の不安は解消されません。「楽しそう」は分かっても「条件が合うか」「自分が続けられるか」が見えません。
悪い例:子どもの笑顔 → 「一緒に子どもの成長を見守りましょう!」
直した例:子どもと遊ぶ場面と同時に条件をテロップで固定
2. 「やりがいのある仕事です」で終わる
「子どもの成長を間近で見られる、やりがいのある仕事です」は、全ての保育園が言える言葉です。求職者はやりがいが存在することはすでに知っています。知りたいのは「この園で自分が続けられるか」という条件と環境の情報です。
悪い例:「子どもの笑顔が見られる、やりがいのある職場です」
直した例:「残業月◯時間以内・持ち帰り仕事なし」をテロップで固定
3. 条件を音声だけで伝える
残業時間・育休取得実績・ブランクOKといった重要な条件を、ナレーションだけで読み上げて画面に出さないパターンです。ミュートで視聴している人には届きません。
介護職向けの台本は 介護・福祉職の採用動画台本|応募につながる構成を秒数ごとに解説 で、建設・設備業向けは 施工管理・建設職の採用動画台本|応募につながる構成を秒数ごとに解説 で公開しています。
まとめ
冒頭は園の紹介ではなく「求職者のネガティブなイメージ」から始める
「前の職場はそうだったが、ここは違う」を本人の言葉で語らせる
楽しい場面と条件テロップを同時に見せる
スタッフ同士が自然に話している場面で人間関係の不安に答える
ブランクOK・短時間勤務・育休取得実績を前面に出す
CTAは「園見学」1つに絞る
保育士向けの採用動画については、30秒の構成を秒数ごとに示した設計例と料金プランを保育業様向け特設ページにまとめています。子どもの顔を映さずに撮影する進め方も載せています。
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三上 渉吾
Pinmov / ディレクター
地上波テレビ通販番組の制作に6年間携わる。専門は、応募や購入につなげる動画の構成。
現在はPinmovで、採用動画・広告動画・企業YouTubeの企画と構成を担当。
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