採用動画の尺と縦横の選び方|30秒・1分・3分の使い分け
採用動画
はじめに
採用動画の尺を決めるとき、「短い方が観られる」と言われます。一方で「3分ないと情報が入らない」とも言われます。
どちらも条件つきで正しいです。分かれるのは、観る相手が自社をどれだけ知っているかです。
この記事では、2026年の求職者調査の結果をもとに、尺と縦横の形式をどう決めるかを整理します。
この記事でわかること
志望度によって求職者が求める尺が変わるという調査結果
30秒、1分、3分それぞれで入る情報の量
縦型と横型をどう使い分けるか
1本を複数の尺に分けて使う方法
【この記事の執筆・監修】
Pinmov ディレクター 三上 渉吾
地上波テレビ通販番組の制作に6年間携わる。専門は、応募や購入につなげる動画の構成。現在はPinmovで、採用動画・広告動画・企業YouTubeの企画と構成を担当。
※テレビ通販の技術で視聴者の行動(CV)を引き出すPinmovのサービス詳細・事例資料は、お問い合わせフォームの内容欄に「資料希望」とご記入いただければお送りします。

志望度で求める尺が変わる
2026年5月に実施された求職者調査(20〜40代、採用動画の視聴経験者333人)に、尺に関する結果があります。
よく知らない企業の動画なら、30秒以上1分未満が最も多く43.8%でした。一方、志望度が高い企業の動画なら、1分以上が42.0%でした。
同じ人が、相手によって求める尺を変えています。知らない会社の動画を3分観る気はないが、入りたい会社の動画なら1分を超えても観る。これは自然な行動です。
ここから、尺は「動画の内容」ではなく「どこに置くか」で決まることが分かります。初めて自社を見る人が通る場所には短いものを、すでに興味を持った人が来る場所には長いものを置きます。
30秒で入る情報
30秒に入るのは、1つのことだけです。
具体的には、求職者が持っている思い込みを1つ否定するか、他社と違う点を1つ見せるか、どちらかです。「介護は夜勤が不安」という思い込みに対して、夜勤の実際を30秒で見せる。これで1本です。
複数の情報を30秒に詰めると、どれも残りません。1つに絞ることが前提です。
30秒の動画は、SNS、求人媒体のサムネイル横の動画枠、広告のクリエイティブに向きます。初めて自社を見る人が通る場所です。
Pinmovの業種別の特設ページでは、30秒の構成を秒数ごとに割った設計例を載せています。介護は介護業様向け特設ページ、建設は建設業様向け特設ページ、ドライバーはドライバー業様向け特設ページです。
1分で入る情報
1分あると、1日の流れを時間順に見せられます。朝の出勤から始めて、午前の業務、昼、午後、退勤までを順に並べる構成です。
求職者調査で見たい内容の2位だった「1日の流れ」(27.6%)に対応します。
1分の使い道は、採用サイトの最初に置く動画です。求人媒体から自社サイトに来た人、つまり一度は興味を持った人が最初に観ます。志望度が高い相手なら1分以上を求める人が42.0%いる、という調査結果と合います。
3分で入る情報
3分では、複数の職種や複数の人を扱えます。施工管理と職人の両方を見せる、あるいは入社1年目と5年目の2人を出す構成が成り立ちます。
ただし3分は、よく知らない企業の動画としては長すぎます。調査で知らない企業に求める尺の最多が30秒以上1分未満だったことを踏まえると、3分の動画を初めて自社を見る人の前に置いても最後まで観られません。
3分が機能するのは、応募後・選考中です。この段階で動画を観ている人が29.7%います。すでに応募した人が入社を判断するために観る。ここでは長さが情報量として働きます。
縦型と横型の使い分け
形式は、掲載先で決まります。中身で決まるものではありません。
縦型が必要なのは、TikTok、Instagramのリール、YouTubeショート、スマートフォンで全画面表示される広告枠です。これらで横型を出すと、画面の上下に余白ができて表示面積が小さくなります。
横型が必要なのは、採用サイト、会社のコーポレートサイト、求人媒体の企業ページ、説明会のスクリーン、YouTubeの通常の動画です。
注意が必要なのは、企業側で縦型ショート動画を今後使いたいと答えたのが7.2%にとどまっているという調査結果です。企業の関心は低い。一方で求職者が動画を観る端末はスマートフォンが中心です。ここにも、企業と求職者のずれがあります。
縦型の構成の作り方は縦型動画広告の制作費用|相場と当社の実額を全公開【見積内訳・CPA計算例つき】で費用面から、構成面は業種別の記事で扱っています。
1回の撮影で複数の尺を作る
尺ごとに別の撮影をする必要はありません。1回の撮影から、3分、1分、30秒を作るのが最も効率がいい進め方です。
ただし条件があります。撮影の前に、3つの尺の構成を同時に設計しておくことです。
3分の動画を撮ってから30秒に切り詰める進め方だと、30秒に必要なカットが撮れていないことがあります。30秒は3分の縮小版ではなく、別の構成です。30秒では1つのことだけを言う。その1つに必要なカットを、撮影の時点でリストに入れておく必要があります。
これを事前に設計しておけば、追加の撮影費は発生しません。増えるのは編集費だけです。費用の増え方については採用動画はいくらかかる?制作費用の相場と内訳を全公開に書いています。
冒頭の数秒で決まること
尺を何秒にしても、観るのをやめるかどうかは最初の数秒で決まります。
ここで会社名、社屋の外観、理念のナレーションから始めると、求職者にとっては情報が入ってきません。比較の段階で観ている人が61.0%いる状況では、他社と同じ始まり方をした時点で区別されなくなります。
冒頭に置くのは、求職者本人の利害に直結する話か、本人が持っている常識を否定する事実です。この設計については採用動画の構成を直す5つのチェックポイント|冒頭・テロップ・CTAの設計で詳しく扱っています。
よくあるご質問
1本だけ作るなら何秒ですか
1分です。採用サイトに置く前提で、1日の流れを時間順に見せる構成にします。これが最も使いどころが多くなります。
30秒を何本も作る方が得ですか
掲載先がSNSや広告なら有効です。1回の撮影で複数本作れるため、本数が増えても撮影費は増えません。ただし置き場所がないまま本数だけ増やしても使われません。
縦型と横型のどちらから作るべきですか
採用サイトがあるなら横型が先です。求人媒体から自社サイトに来た人が最初に通る場所に何もない状態を先に埋めます。
音がない状態で観られることは考えるべきですか
考えるべきです。SNSでは音を出さずに観る人がいます。テロップで意味が通る構成にしておけば、音が出ていなくても情報が伝わります。
まとめ
尺は動画の内容ではなく、どこに置くかで決まります。
よく知らない企業の動画に求職者が求める尺は30秒以上1分未満が最多で43.8%、志望度が高い企業なら1分以上が42.0%です。初めて自社を見る人が通る場所には30秒、興味を持った人が来る採用サイトには1分、応募後に入社を判断する段階には3分という配置になります。
形式は掲載先で決まります。SNSと全画面の広告枠は縦型、採用サイトと求人媒体の企業ページと説明会は横型です。1回の撮影から複数の尺を作る場合は、撮影前に全部の構成を同時に設計しておく必要があります。
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出典
採用動画のトレンド調査2026(株式会社moovy、2026年5月22日〜29日、20〜40代の転職活動経験者で採用動画視聴者333人、インターネット調査)
【2026版】採用動画の活用に関する実態調査(アルファノート株式会社、2026年6月24日〜25日、採用に動画を活用している企業の人事担当者500人、インターネット調査)

三上 渉吾
Pinmov / ディレクター
地上波テレビ通販番組の制作に6年間携わる。専門は、応募や購入につなげる動画の構成。
現在はPinmovで、採用動画・広告動画・企業YouTubeの企画と構成を担当。
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