建設業の採用動画|29歳以下11.7%の中で、若手に選ばれる設計
建設
はじめに
求人を出しても応募が来ない。来ても早く辞めてしまう。建設業の採用では、この2つが同時に起きています。
国土交通省の資料では、2024年時点で建設業就業者のうち55歳以上が36.7%、29歳以下は11.7%でした。全産業の29歳以下は16.9%なので、若手の比率は業界全体で低い水準にあります。さらに、厚生労働省の集計では、2026年3月に高校を卒業した生徒への求人倍率は4.12倍でした。高校生は複数の内定を比べられる立場にあります。
条件を並べるだけの求人票では、この状況で選ばれません。かといって、待遇を他社より上げ続けることもできません。残るのは「この仕事が何をしているのか」を見せることだと考えています。
この記事では、建設業の採用動画を、職種ごとにどう設計すればいいのかを解説します。
この記事でわかること
建設業で若手が集まらない構造と、その裏付けとなる公的データ
求人票では伝わらず、動画でしか伝わらないもの
施工管理、職人、設備、解体など職種ごとの設計の違い
撮影の進め方と、現場を止めずに撮る方法
【この記事の執筆・監修】
Pinmov ディレクター 三上 渉吾
地上波テレビ通販番組の制作に6年間携わる。専門は、応募や購入につなげる動画の構成。現在はPinmovで、採用動画・広告動画・企業YouTubeの企画と構成を担当。
- はじめに
- この記事でわかること
- 【この記事の執筆・監修】
- 若手が集まらない3つの構造
- 1. 職業の中身が外から見えない
- 2. イメージが更新されていない
- 3. 高卒就職の選択肢が広がった
- 求人票では伝わらないもの
- 1日の流れ
- 誰と働くのか
- 教え方
- 職種ごとの設計の違い
- 施工管理
- 職人
- 設備・電気・保温
- 解体・土木
- 撮影の進め方
- 現場を止めない
- 出演する人を先に決める
- 顔を出したくない人がいる場合
- 費用の考え方
- よくある質問
- Q. 建設業で若手が集まらないのはなぜですか。
- Q. 2024年4月から何が変わりましたか。
- Q. 採用動画は何本必要ですか。
- Q. 小さい会社でも作る意味はありますか。
- Q. 撮影で現場が止まりませんか。
- まとめ
- その悩み、動画で解決できるかを初回の絵コンテで確かめられます
- 関連記事
- 出典
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若手が集まらない3つの構造
1. 職業の中身が外から見えない
建設業の仕事の多くは、完成すると見えなくなります。配管は壁の中に、保温材は板金の中に、基礎は地中に納まります。工事中も、仮囲いの外からは何をしているか分かりません。
就職先を考える高校生や転職希望者は、自分が毎日どんな作業をするのかを想像できないまま、求人票の職種名だけを見ています。想像できない仕事は、進路の候補に入りません。
この構造は建設業に限りません。国土交通省が自動車整備士の人材確保のために行った高校訪問の資料では、整備士を目指す若者が減っている背景として、高校の進路担当の先生が整備業界にあまり良いイメージを持っていないという意見が挙げられています。生徒の周りにいる大人の職業イメージが、今の現場と合っていないという例です。
2. イメージが更新されていない
建設業は、長時間労働の業界という印象が残っています。実際には、2024年4月から時間外労働の上限規制が適用され、原則として月45時間・年360時間が上限になりました。これまで建設業は適用が5年間猶予されていましたが、その猶予は2024年3月で終わっています。
特別条項を結んだ場合でも、時間外労働は年720時間以内、時間外労働と休日労働の合計は月100時間未満といった枠が課されます。制度としては、他業種と同じ土俵に乗りました。
ただ、この変化は求職者には届いていません。親世代の持つイメージも同じです。会社が実際にどう働いているかを見せない限り、印象は変わりません。
3. 高卒就職の選択肢が広がった
2026年3月卒の高校生への求人倍率は4.12倍でした。求人数は約49万9,000人、求職者数は約12万1,000人です。高校生は、複数の業界から選べます。
この状況で建設業が選ばれるには、他業種と比べたときに残るものが要ります。給与や休日は比較表の中で埋もれます。残るのは、現場で人が動いている映像だと考えています。
求人票では伝わらないもの
採用動画で見せるべきものは、求人票に書けないものです。具体的には次の3つです。
1日の流れ
何時に集合し、どこへ移動し、何時に手を止めるのか。求人票の「8時〜17時」という表記からは、この流れが分かりません。朝礼から片付けまでを順に見せると、生活がどう変わるのかを求職者が計算できます。
誰と働くのか
小規模な会社ほど、ここが決め手になります。応募する人は「大きい会社か」よりも「どんな人がいるか」を気にします。同じ現場に何人いて、どんな関係で動いているかは、映像でしか伝わりません。
教え方
未経験で応募する人が最後まで気にするのは、入ってから本当に教えてもらえるかです。「未経験歓迎」はどの会社も同じ文字で書きます。ベテランが新人の手元を直している場面が1つあるだけで、この文字が事実に変わります。
完成すると見えなくなる工事をどう撮るかは、完成すると見えなくなる工事を、動画で残す|防水・保温・設備・解体の見せ方で詳しく解説しています。
職種ごとの設計の違い
施工管理
施工管理は、職種名から仕事の中身が最も想像しにくい職種です。図面を見る、工程を決める、職人に指示を出す、写真を撮る。この一つひとつが、外からは「見ているだけ」に映ります。
見せるのは、判断している場面です。複数の業者と工程を調整する打ち合わせや、現場で納まりを決める場面があると、何を考えている仕事なのかが伝わります。
職人
職人の仕事は、手元を映せば技術が伝わります。鉄筋を結ぶ、ブロックを積む、シェービングのように刃を当てる。言葉で説明するより、作業そのものが情報になります。
ただし、完成品だけを映しても伝わりません。作業の途中、特に失敗しやすい工程で手が止まる瞬間が、技術の証明になります。
設備・電気・保温
壁や天井の中に納まる工事は、完成後に撮れません。撮影のタイミングを工事の工程に合わせる必要があります。逆に言えば、1度撮っておけば、その映像は何年も使えます。
解体・土木
重機が動く現場は、それだけで見られる映像になります。説明を足さなくても最後まで見てもらえる、数少ない現場です。ここでは、近隣への養生や分別といった、外から見えない配慮を加えると、発注者向けの材料にもなります。
職種ごとの台本は、建設業の採用動画台本|施工管理と職人、2本の構成を秒数ごとに解説で全文公開しています。
撮影の進め方
現場を止めない
採用動画の撮影で最も嫌われるのは、作業を止めることです。朝礼、移動、休憩の前後に短く撮り、作業中は通常のまま回します。1現場で30分あれば、必要な素材は揃います。
出演する人を先に決める
誰に出てもらうかを先に決めておくと、撮影日数が減ります。入社1年目から3年目の社員が1人いると、応募を考える人が自分を重ねやすくなります。
顔を出したくない人がいる場合
手元、後ろ姿、声だけで構成する方法があります。詳しくは社員が採用動画に出たがらない|顔出しなしで作る5つの型で解説しています。
費用の考え方
撮影日数と編集の量で決まります。採用動画はいくらかかる?制作費用の相場と内訳を全公開に内訳をまとめています。
よくある質問
Q. 建設業で若手が集まらないのはなぜですか。
A. 国土交通省の資料では、2024年時点で建設業就業者の29歳以下は11.7%、55歳以上は36.7%です。仕事の中身が外から見えないこと、長時間労働のイメージが残っていること、高卒就職の選択肢が広がったことが重なっていると考えています。
Q. 2024年4月から何が変わりましたか。
A. 時間外労働の上限規制が建設業にも適用され、原則として月45時間・年360時間が上限になりました。特別条項を結んだ場合でも、年720時間以内などの枠があります。
Q. 採用動画は何本必要ですか。
A. 職種ごとに1本が基本です。施工管理と職人では、応募する人も知りたいことも違います。1本にまとめると、どちらにも届きません。
Q. 小さい会社でも作る意味はありますか。
A. 規模が小さいほど、誰と働くかを先に示せるという強みがあります。これは大手が出せない情報です。
Q. 撮影で現場が止まりませんか。
A. 作業中は通常どおり回し、朝礼や休憩の前後に短く撮ります。1現場30分程度で素材は揃います。
まとめ
建設業就業者の29歳以下は11.7%で、全産業を下回ります。
条件の比較では選ばれにくいため、仕事の中身を見せる必要があります。
施工管理、職人、設備、解体では、見せるべきものが違います。
まずは1職種、1本から始めることをおすすめします。
その悩み、動画で解決できるかを初回の絵コンテで確かめられます
応募が来ない、動画を出しても問い合わせにつながらない、広告費ばかりかかる。いま困っていることと、求人ページや自社サイトのURLをお送りください。
その悩みに対して、誰に、何を、どの順番で見せればいいかを、1本目の無料絵コンテにしてお返しします。
制作をご依頼いただくかどうかは、絵コンテをご覧になってから決めていただけます。
建設・工事業向けの採用動画については、30秒の構成を秒数ごとに示した設計例と料金プランを建設業様向け特設ページにまとめています。稼働中の現場と安全ルールに合わせた撮影の進め方も載せています。
関連記事
出典
国土交通省の資料(2024年の建設業就業者に占める55歳以上36.7%、29歳以下11.7%、全産業の29歳以下16.9%)
厚生労働省 2026年3月高校新卒者の求人倍率4.12倍(LOGI-TODAY 2026年5月18日)
厚生労働省「時間外労働の上限規制」および建設業への適用(2024年4月1日以降、原則月45時間・年360時間)
国土交通省「運輸支局長等による高等学校訪問概要」

三上 渉吾
Pinmov / ディレクター
地上波テレビ通販番組の制作に6年間携わる。専門は、応募や購入につなげる動画の構成。
現在はPinmovで、採用動画・広告動画・企業YouTubeの企画と構成を担当。
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